
他のシャードのクレイニンは大抵、プレイヤーの手によって殺されました。
だが、Mugenのクレイニンを守ってみたかったので、SLと闘うことにした。クレイニンを攻撃しようとする人間は、赤だろうと青だろうと攻撃して、撃退する。そういう感じで。
まず、そんな頭が可笑しい経緯に至った理由。
マジンシアのイベントの際に、デーモンを引き連れてマジンシアを破壊する青ネームを殺すべきかどうするべきか、悩んだことがあります。
なぜ、ブリタニア人がブリタニアを作為的に破壊しようとするのか?
その癖に、「大好きですブリタニア」とか、平気で言う人もいる。
今回は、そんな思いをするのが嫌だったので、行動することにしました。
派閥の軍人が来ることは分かっていましたが、それでもSLの人間を4〜5人殺せるなら本望だと。
他の人に軽くその意志だけ伝えると、ポーション、解呪リンゴやオレンジ葉っぱetc、適当にバッグパックに詰め込んで、多めの包帯を持つ。 「これで赤ネームになるなら、まぁいいか」と心で呟いて、鎧を纏った沼ドラゴンを納屋から出した。
そして、最後に一番慣れ親しんでいる自分の愛用の斧の耐久度を確かめると、とりあえずの戦いの仕度を整えた。
一応、JWG傭兵ギルド(仕事提携ギルド)のドラビアに連絡してもみた、「クレイニン? 殺されればいいじゃないかw オレは出ないww」と言ったので、「まぁ仕方ない、金にもならないしな」と笑う。当然な回答だった。
しばらくすると、何人かのギルドの仲間が「付き合います」と言ってくれて「馬鹿だなぁ。イベントの邪魔をすると、SLのPCから不満とか出て、矢面で悲しい思いをするだけなのに」と、
それでもやるようだったので、4騎ほどの少人数で、出撃。
すでにSLの侵攻は始まっていて、門前でパラディン達と闘っていた。
「うおっ、ちょいと遅れたか。早めにクレイニンを助けねば」と、真っ直ぐにクレイニンの場所に。
すると、クレイニンは無傷。
そして、クレイニンがいる部屋には、知った顔の連中が大体12人ほど、それぞれの武器を携えてニヤリと笑っていました。
どうやら、「ちょっくら、クレイニン護ろうと思うんだわ」と漏らした人間が、他の人間に伝え、そのお陰で酔狂な人間が集まったようだ。
「うん、実に馬鹿だな、お前等」と言うと、皆がそれぞれの反応で返してきたので笑ってしまった。
うむ、どっちにしろ馬鹿だなぁ、先の答えを知っている人間も多いのに。
などと、やっていると――
パラディン達を始末したSLの人間が、雪崩込み始める。
SL所属者といえど、相手は青ネーム。
殺せば殺人カウントが入る。
それでも、怯まず攻撃を開始する仲間達。(人を殺せば、相手の多くは嫌な気持ちになる、その辺の意味はMugenの人間は知っているはずなのに)。
クレイニンの部屋の前には、仲間のレニスが立って「此処は通さない!」と対人に慣れている派閥者が来ても決して怯まず、その位置を護る。
Mugenのエルフとして有名なケロヤは、知人がSLに所属しているのを見て、「SLの手先め」と率先的に攻撃して、見事な知人イジメをはじめる。――それでも、相手の方が数が多い。
しかし、「クレイニン? 殺されればいいじゃないかw オレは出ないww」といっていた、傭兵のドラビアが、いつの間にか仲間の傭兵達を引き連れて現らわれていたらしく。
――義勇団に援軍が加わり、次々と派閥者やSL信奉者を倒
していく。
敵の攻撃が休んでいる間は、フィールドを炊いて、生産者達や非戦闘員は、傷ついた戦闘員達を蘇生や回復させていた。
戦いが続き、皆の物資が尽きてくれば、「私が物資を持ってきます」と、クーシーを走らせて、包帯や秘薬の補給物資を届けてくれる。
奇妙な一体感を楽しみながら、クレイニンの部屋を占拠し続ける。
派閥者達の攻撃は強まり、相手はGドラやルーンビートルを持ち出し始めるが、何とか撃退。
自分は殺人カウント4、仲間達も笑いながらカウントを言っていた。
ドラビアも、「このキャラも赤ネームか、洒落になんねーな」などと笑っていた。 「あと少しで、戦いは終わる! 気合い入れていこうぜ!」と声を出して、対人派閥屋との戦いを続ける。
何人も死んで、何度も死にかけるが、ディザームなどで相手を退避させることを優先して、自分も闘った。
まぁ、最終的には、クレイニンは死んだ。
我々もメリッサに殺された。
〔一部始終、SSダイジェスト〕
SL信奉者や派閥屋達を何とか退けると、クレイニンの部屋に、現われたメリッサ。
その進行を、一丸の肉の壁となって止めていた自分達。

メリッサは、我々の態度を見て、ため息をついた。
メリッサの進行を止めるべく、皆、口々に言葉を発する。
そして、メリッサは、とうとう我々に敵意を顕わにした。
不敵に笑うメリッサの攻撃によって、まずレニスが倒され、今までクレイニンを護ってきた仲間達が、
一人、一人と丁寧に殺されていった。
そして、クレイニンは、笑うメリッサの凶刃に倒れた。
その後は、クレイニンの魂を消すため、メリッサはアーマゲドンらしき魔法を詠唱。
この灼熱の爆破は、復帰したばかりの我々を一階まで吹き飛ばし、尚かつ炎抵抗70の人間にさえ100ダメージを与える。
※ ※ ※
確かにクレイニンは殺されました。
しかし、メリッサがクレイニンを殺した事が大きいです。
他のSLに所属するPC達ではなく、SLに所属するPC達がクレイニンと闘った挙げ句に、メリッサがクレイニンを殺したのでもなく。
我々は、SL達からクレイニンを防衛し、メリッサにも抵抗した。
メリッサは抵抗する我々を殺し、クレイニンを殺した。
少しだけだが、敷かれたレールから、何かが反れた気がした。
Mugenでは、こうやって、少しでも無駄なあがきをしてくれる人間が居ることが、とても嬉しい。
あの時闘ってくれた皆さん、本当にありがとうございました。
本当に感謝しています。
Mugenを本当の意味で作るのは、EAでもなく、圧倒的な力を持つNPCでもなく、脆弱な我々である事、その意味を知りました。